【石川・金沢カフェ巡り #20】里山の特等席でリラックスできる「Hammock Cafe とある丘」。湯涌の自然に身をゆだねよう

石川県金沢市のHammock Cafe とある丘

編集部が石川県内のカフェを訪ねるシリーズ企画、「石川・金沢カフェ巡り」。
今回は、金沢市の下谷町にある「Hammock Cafe とある丘」におじゃましてきました。

Hammock Cafe とある丘

湯涌温泉へと向かう道すがら、ふと脇道にそれてみると道沿いにちょっと不思議なバス停が現れます。
よく見ると、それはお店の名前や営業時間が書かれた、立て看板。
思わず足を止めてしまう、さりげない遊び心にどんな場所なのか想像がふくらみます。

Hammock Cafe とある丘

バス停型の看板から続く階段を登った先にあるのが、2019年7月にオープンした「Hammock Cafe とある丘」。
決してアクセスがよい場所とは言えませんが、わざわざ遠くから訪れる人も後を絶たない、知る人ぞ知る人気カフェです。

Hammock Cafe とある丘

およそ築60年の古民家を、細部にまで配慮しリノベーション。
しっかりとした梁や柱は残しつつ、周辺の風景を楽しめるよう大きな窓を設けて明るく居心地のよい空間に生まれ変わらせました。
1階はシェフ自慢のパスタやオムライスが味わえるレストランスペースです。

Hammock Cafe とある丘

そして2階は、湯涌の豊かな里山風景が一望できるカフェスペース。
窓際に設けられたハンモック席が特に人気で、身をゆだねると包まれるような安心があり、緑の中に浮かぶようなふわりとした心地よさが体験できます。

Hammock Cafe とある丘

設計を担当したのは、建築家・吉島衛さん。
湯涌の環境の中で自然に佇む、ずっと前からそこにあったような建築を目指したと言います。

Hammock Cafe とある丘

レストランのメニューにも、この地域への愛が感じられます。
パスタやオムライスには、すぐそばの畑で収穫された自家菜園の野菜をふんだんに使い、オムライスのお米は、地元・下谷町のコシヒカリ100%です。

Hammock Cafe とある丘

ほとんどの人が注文するのは「とある丘セット」(2,300円)。
パスタまたはオムライスに、お好みのスイーツとドリンクが選べるうれしいセットです。
この日の「本日のパスタ」は、アスパラ菜を使った自家製トマトソースのパスタ。
ペコリーノチーズをたっぷりとかけて仕上げます。

シャキッとしたアスパラ菜の爽やかさに、鶏肉の旨みが溶け込んだトマトソースが絶妙。
ミラノサラミの塩気が味のアクセントになっています。

Hammock Cafe とある丘

食事の後は2階へ移動してカフェタイム。
医王山系の名水で丁寧に淹れる「とある丘コーヒー」は、クリアな味わいが評判です。

Hammock Cafe とある丘

同じ建物の中でも席を移すだけで雰囲気が変わるから、まるで別のカフェに来たような新鮮な感覚に。
気分をリフレッシュしてカフェタイムを過ごせる、1度で2度美味しいお店なんですよ。

スイーツメニューで1番人気は、「バスクチーズケーキ」。
甘さ控えめで素材の風味が感じられ、優しい味わいです。
当初期間限定で提供していたものの、人気が高く定番メニューになったのだとか。

深煎りのトラジャをベースにしたブレンドは、キレのある苦みと豊かなコクが魅力。
その他、湯涌特産の柚子を使った「湯涌柚子カルピスソーダ」など、ドリンクも地元の素材にこだわったものを揃えています。

店主の北幹夫さんは、湯涌の町おこしに長年尽力してきた地域のキーパーソン。
コミュニティーの場を作り、湯涌の魅力発信の拠点にもなればと退職を機にカフェオープンを決意しました。
「日常を忘れてリラックスしてもらったり、近所の方が気軽に立ち寄ったり、この場所が色々な”よりどころ“になれば」と話します。

ドリンクは幹夫さん、スイーツは妻の多美栄さん、料理は長男の裕樹さんと、親子3人が協力して店を営む姿も印象的。息を合わせて紡ぐおもてなしに、ほっと心が温まるようです。
里山の自然の中に佇む「Hammock Cafe とある丘」で、ハンモックに揺られ、自然と時間に身を委ねる贅沢なひとときを過ごしてみては。

Hammock Cafe とある丘

住所石川県金沢市下谷町チ97
TEL090-2035-9119
営業時間10:00-18:00(L.O.17:30)
※混雑時はハンモック席着席後90分で声かけする場合あり
定休日木・金曜
駐車場あり
公式Instagram