毎月、石川県で活動する劇団や公演イベントをご紹介! 演劇の世界に足を踏み入れてみませんか?
新企画「はじめての演劇鑑賞について行ってみた!」
今回から始まりました新企画。様々な業種・職種の人の「はじめての観劇」に密着しちゃおう!というコーナーです。 新たな演劇の魅力が見つかるかも?
第1回は…アナウンサー×劇団アンゲルス
今回、はじめての観劇をしてくださるのは…石川県を中心にアナウンサーとして活躍している徳前藍さん! 金沢生まれ、金沢育ちの生粋の金沢っ子。テレビやCM、イベントで見ない日はないというくらいの活躍っぷりです。
小劇場での観劇はほぼはじめてという徳前さんに行っていただいたのは…
9月に上演された劇団アンゲルス「母と娘の物語 ハイル・ターイハ」
公益社団法人 国際演劇協会日本センターが主催する「紛争地域から生まれた演劇」を全国各地で上演するプロジェクトの公演で、石川県では劇団アンゲルスが手がけることになりました。
劇団アンゲルスは、日本を代表する舞台演出家の一人・岡井直道さんが主宰する屈指の劇団! 「石川県から世界に通用する演劇人を育てること」を目的に、ロシアや韓国などの国際演劇祭にも参加しています。事実、劇団アンゲルスからは、世界で活躍する俳優が何人も生まれているんです。
劇団アンゲルスの舞台小屋があるのは、金沢市民芸術村ちかくの金沢市長土塀。住宅地の間にひっそりと佇んでいます。
こんなところにあったなんて!金沢出身なのにくやしい…。入り口がレトロでなんだか可愛いです(笑)
さっそく舞台小屋の中にお邪魔してみます。
え〜!? 観客と舞台がものすごく近い!落語の寄席みたいなかんじなのかな…。
一番前の客席は舞台上の演者さんとほぼ同じ視点。さすがの徳前さんもこの距離感にはびっくり! その後も、続々と観客の方が集まってきて、超満員のなか、公演がスタートしました。
演者さんと観客の方の、お互いの緊張感が伝わって私もドキドキ…
物語の舞台は、紛争が続くシリア。ベドウィン族とクルド人の間に生まれた娘・ハイルが、因習と現代的生活のはざまで揺れながら成長し、女性として自立する姿を描いた作品です。
白い布でおおわれた舞台が、照明の陰影によって様々な情景を生み出していきます。
なかでもハイルの母・ターイハを演じる下條世津子さんの演技は圧巻。
劇場内の空気を通じて、感情がビリビリと肌に伝わるみたい!
どんどんと物語の世界に没頭していく徳前さん。
劇中の音楽も、国内外で活躍するウード奏者の常味裕司さん、レク奏者の和田啓さんがこの公演のために提供してくれたものなのだとか。
情緒豊かな音楽で、中東に住む人の息遣いまでもが想像できる…。
約2時間の公演があっという間〜!悲しみ、勇気、感動、色々な感情が渦巻く時間でした。
劇団アンゲルス主宰・岡井直道さんにインタビュー!
公演後、演出家の岡井直道さんに、金沢の演劇についてお話を伺うことができました。
岡井さんはなぜ、東京ではなく石川県から演劇を発信したいと考えられたのですか?
岡井_ 地方のほうが、作品に共感して集まってくれる人がすぐ見つかるからだよ。東京には優秀な人はたくさんいるけど、人が多くて本当に出会いたい人に出会えないことがある。 地方は気持ちさえあれば、すぐに集まってお互いを高め合える。 「世界に発信する演劇がしたい」と考えた時に、地方の方が効率よく優秀な人が集まって、最短で世界と繋がれるんです。
石川県の演劇についてどうお考えですか?
岡井_ 27年前に金沢市民芸術村ができて、誰もが気軽に演劇に触れられる環境が整ったのは大きいね。昔の「芝居小屋」のようなお客さんと演者の距離が近い劇場があるのはありがたいこと。演者と観客がお互いのにおいまで感じられるような空間、一緒にものを作ってく感覚が演劇の魅力。失くしてはいけないものだよ。
確かに、観客である自分が参加せざるをえない空間は、私が普段携わるテレビや映像にはない演劇特有のもの。翌日までず〜っと余韻が残っているくらい、刺激的な体験でした!
最後に、徳前さんに観劇の魅力をキャッチコピーにしてもらいました。
はいドン!
徳前さん、劇団アンゲルスのみなさん、ご協力ありがとうございました!
2023年10・11月チケット販売中の注目公演
10月20日〜11月5日【無名塾】『等伯~反骨の画聖~』
七尾が生んだ稀代の絵師、長谷川等伯。その波乱に満ちた生涯を描く。
公演日時 | 10月20日(金)~11月5日(日)※休演日10月25日(水)・10月31日(火)全席指定、公演時間は公式サイトにて |
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公演場所 | 能登演劇堂 |
チケット | 前売り一般 5,000円 /高校生以下 3,000円 /障がい者 3,000円 ※当日は各席500円増 |
10月21日【鵜遊立地域活性化委員会&劇団羅針盤】『涌泉寺喧嘩事』
安元2年。国司の役人が白山信仰の涌泉寺を焼き討ち。怒りの民が京へと駆け上がる…。 実話から生まれた、てんやわんやの大騒動物語!
公演日時 | 10月21日(土)13:30〜 |
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公演場所 | 小松市團十郎芸術劇場うらら |
チケット | 無料(先着順) |
11月3日〜11月12日【金沢市民芸術村】『百万石演劇大合戦』
北陸地区および全国で活躍する劇団による『短編演劇祭』を開催。1ステージ30分!予選公演で観客投票により選ばれた4団体が、決勝公演にて上演する。全国から演劇の猛者が金沢に集結する貴重な機会!公演時間の詳細は公式サイトにて。
公演日時 | 北陸予選 2023年11月3日(金)〜5日(日) 全国予選 2023年11月10日(金)~12日(日) 決勝公演 2023年11月12日(日) |
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公演場所 | 金沢市民芸術村 ドラマ工房 |
チケット | 前売券 予選/一般1,500円(25歳以下1,000円) 決勝/一般2,000円(25歳以下1,500円) ※当日は500円増 |
11月12日【いしかわ百万石文化祭】『石川ゆかりの文学朗読劇』
大会アンバサダーで声優の寺島拓篤さん、人気アニメ「鬼滅の刃」の煉獄杏寿郎役を演じた日野聡さんら豪華声優陣による朗読劇のほか、県内の高校生と声優の共演による朗読劇も。
公演日時 | 11月12日(日) 13:30〜 |
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会場 | 石川県立音楽堂 コンサートホール |
チケット | S席3,000円 A席2,500円 B席1,500円 ※抽選販売 |
11月12日【いしかわ百万石文化祭】『粟ヶ崎遊園 -砂丘に咲いた夢と浪漫-』
粟ヶ崎遊園をミュージカルで表現!本公演のために書き下ろされた曲と脚本で、粟ヶ崎遊園の歴史について発信するとともに、粟ヶ崎遊園の大劇場で行われていた演劇、レヴューの雰囲気を肌で感じられる機会となる。
公演日時 | 11月12日(日) 14:00〜 |
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会場 | 内灘町文化会館 |
チケット | 大人2,000円 高校生以下500円 |
11月19日【劇団チロルマーケット】『華やかなる鬼女たちの宴』
三十年ぶりに同窓会で集まった女性たち。精霊流しの夜に女学生だったあの頃を思い出しながら…。金沢で活躍する劇団チロルマーケットによるドラマリーディング!
公演日時 | 11月19日(日) 14:00〜 |
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会場 | 七尾市中島文化センター |
チケット | 前売り1,000円 |
11月19日【劇団四季】『クレイジーフォーユー』
1930年代、ニューヨーク。ボビーとポリーを取り巻く大混乱の恋のゆくえは? 観るだけで、幸せになれる。ミュージカル・コメディの決定版、待望の石川公演!
公演日時 | 11月21日(火)18:30〜 11月22日(水)13:00〜 |
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会場 | 本多の森 北電ホール |
チケット | S席10,000円 A席8,000円 B席5,000円 |
11月23日【いしかわ百万石文化祭】『オペラ「禅」~ZEN~ version2.0』
金沢・石川が生んだ偉大な哲学者である鈴木大拙とその親友である西田幾多郎の二人の友情を軸としたオリジナルオペラを上演。国民文化祭スペシャル版として台本・作曲・演出を改訂し、さらに迫力のあるステージに!
公演日時 | 11月23日 14:00〜 |
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会場 | 金沢歌劇座 |
チケット | SS席:12,000円 S席10,000円 A席:7,500円 B席:5,000円 U22席:1,000円 |
11月25日・26日【Potluck Theater】『うっかりキスをして-DO EAT APPLES, EVE!- 5th year anniversary tour 2023』
「わたしは生まれてもうじき一日になる。一日歳だ。」マーク・トウェインの小説「イブの日記」をもとにした一人芝居。
公演日時 | 11月25日(土)19:00〜 11月26日(日)14:00〜 |
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会場 | 金沢アートグミ |
チケット | 前売一般:3000円(当日一般 4000円) 前売U-22:1000円(当日U-22 2000円) Anniversary ticket 5000円(オリジナルグッズ付き) 小学生以下無料" |