みなさんご存知、あの!香取慎吾さんが金沢21世紀美術館で、自身3年ぶりの個展「WHO AM I -SHINGO KATORI ART JAPAN TOUR-」を開催中です。
開催以来、展覧会には長蛇の列、すでに多くの方が足を運んでいるというニュースは金沢の皆さんならもうご存知のはず!
そんな大注目の「WHO AM I -SHINGO KATORI ART JAPAN TOUR-」について、香取慎吾さんご本人にお話をお聞きしました。
香取慎吾さんにインタビュー!
―金沢21世紀美術館での開催への思いをお聞かせください。
香取:とても嬉しく思っています。いつかプライベートで遊びに来たいと思っていたはずの美術館で、自分が展覧会をすることになるなんて。みなさん、人生ってこんなことあるんですね(笑)。
僕は絵を描くことが大好きで、個展を開くのも小さい頃からの夢なので、信じられない喜びです。本当にびっくりしています。
―今回、金沢21世紀美術館の2つの会場に、200点もの作品が並んだわけですが、会場をご覧になっていかがでしたか?
香取:今回の個展は東京から始まって、僕自身としては初めての巡回展で全国を回ってるんですけども、各会場によって展示の仕方が違ってるんですね。
この金沢21世紀美術館では、1階と地下2つの場所を使わせてもらってるから、1階部分を見終わったら、一度外に出るんです。で、そのまま帰らないようにしてください(笑)。階段やエレベーターで降りてもらって、地下の部分を見てもらわないと全部見たことにならないんで。という感じが心配ですけど(笑)。
ー「WHO AM I」ちょっとドキっとするタイトルですね。
香取:今回の展示は、光の部分と闇の部分に分かれています。 慎吾ちゃん、色んなお仕事をさせてもらってるんで。歌ってたり、お芝居したり、バラエティしたり、洋服のプロデュースしてたり、絵を描いていたりとか。そんな中で、時々自分が誰だか分かんなくなるんですね。それが誇らしくて、笑顔で上向きな瞬間もあれば、そんな時が光だとしたら、闇の部分って心の中でちょっと下向いてしまう時。皆さんにもあると思うんですけど、香取慎吾にもありまして。
アイドル慎吾ちゃんとしてステージに立っている時は、そんなことなかなか言えなかったんですけど。アートとして、そんなところまで皆さんに見てもらえたら、より深く僕を知ってもらえるきっかけになるかなと思って、WHO AM I「私は誰」というタイトルで、今回やっています。
ー金沢でしか見られない作品もあるそうですね。
香取:今回の個展では、各会場でその場所ごとに新作を描いているんです。金沢では、展覧会の下見で美術館に来て、さて何を書こうかなと思っていたんですけど。結果、金沢21世紀美術館を描いてしまったという(笑)。
より深くこの美術館を知ろうと、色々と資料を読み込んでいたところ、この美術館の形が僕のキャラクターである黒うさぎにどんどん見えてきまして。
金沢はとっても空が広くて気持ちよくて、緑も多くて風を感じます。なので、まわりに空と自然を描きまして、中には美術館を描いたんですけど、「WHO AM I」って各地方によってポスターの色が違うんです。キービジュアルの色を変えてるんです。金沢は紫にしたんです。
だから、紫の四角い部分がここの会場ですね。ちょうど、今回僕の絵を展示させてもらってるこのエリア。で、その中に小さく「welcome」って描いてあるんですけど、その場所がこの絵の飾られているこの場所です。だから、ここでこの絵を見てもらうと、「welcome」ってその場所で言ってる。
で、タイトルは「in 金沢」なんですけど、その見てくれてるあなたが「in 金沢」なんですね(笑)。
金沢に下見に来て金沢の空気を感じたら、もう今すぐにでも描きたい!という思いになりました。新幹線に乗って、自分のアトリエに戻ったらすぐに描き始めて、気持ちよく描き上げました。
ー展示の中で、ここを見てほしい!っていうところはありますか?
香取:展示は、闇のエリアから始まるんです。自分の闇の部分に迷いこんでしまって、なかなか抜け出せなくて、なかなか上を向けない時ってあると思うんですけど、そんな感じを表現したくてちょっと迷路のようになっています。
今回ここの美術館では、闇のエリアがとても広いんです。図面上で自分で作って、打ち合わせもしてきたわけなんですけど、いざ設営してる最中の現場を訪れてみると、自分でも迷ってしまいました(笑)。
ほんと迷路のようになっていて、でもこれはまたこれで楽しいなと。香取慎吾の中で迷子になって、みなさんに彷徨ってもらえたらという思いで作ってたんですが、それがより表現されてるかなと思っています。
ー香取さんの個展をきっかけに、初めて美術館に足を運ぶという方も多いかと思います。そんな方へ、香取さん流の美術館の楽しみ方を教えてください。
香取:やっぱり美術館って、ちょっとこう静かに声を潜めながら観る。その時間が、僕は好きですね。 金沢の前に開催した福岡市美術館の時もそうでしたけど、時々僕、会場に登場したり遊びに来たりするので。それで僕が出て行ったら、みなさん「キャー!」って喜んでくれるんですが、「シーっ!静かに!ここは美術館なんだから」って(笑)。
美術館という場所だから、心の中での会話を弾ませていただいて、たくさんの感想を持ち帰ってほしいなと思います。
この空気自体もね、僕は美術館の好きなとこですね。
金沢21世紀美術館は来てみると、すごく外の光が差し込む美術館で。いろんな国で美術館行きましたけど、こんな美術館みたことないですね。なんだろうな、ほんと風が抜けるというか。もちろんガラスはあるんだけれども。外の空気をこんなにも感じられるとこは、なかなかない。すごく気持ちのいい美術館です。
ー最後に、金沢のみんなへメッセージをお願いします!
香取:僕は、絵を描くのが好きで、でも僕の場合、一人自分の中だけにこもって描いてるのでは気が済まなくて。いつの日かこういう展覧会を開いて、皆さんに見てもらおうと思って描いてきました。これまで描いた作品は、全部自分で保管して、とってあって。
今回展示しているのは、やっとこの時が来て、みなさんにみてもらうことができた絵たちです。15、16歳の時に描いた絵も数点あります。今でもずっと描き続けています。
この金沢21世紀美術館に観に来ていただいて、慎吾ちゃんにこんな一面もあるんだって知ってもらって、みなさんにも「なんか、久々に絵を描いてみたいな」とか思っていただけたらうれしいです。
ぜひとも、僕の展覧会に来てください!
北國新聞創刊130年記念 北陸放送テレビ開局65周年記念
香取慎吾個展 WHO AM I -SHINGO KATORI ARTJAPAN TOUR-
場所 | 金沢21世紀美術館 市民ギャラリーA・B (石川県金沢市広坂1-2-1) |
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開催日 | 2023年9月16日(土)〜10月15日(日) |
開催時間 | 10:00〜18:00、土曜〜20:00(入場は閉場の30分前まで) |
入場料 | 一般2,000円、中高生1,300円、小学生600円 |
お問い合わせ | 北國新聞社事業局(076-260-3581) 北陸放送開発事業部(076-262-1717) |