チームラボ代表の猪子 寿之さんにインタビュー!金沢で開催中の「チームラボ 永遠の海に浮かぶ無常の花」についてお話聞いてきました

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teamLab, Continuous Life and Death at the Now of Eternity, Cannot be Controlled but Live Together, 2019, Interactive Digital Installation, Endless, Sound: Hideaki Takahashi © teamLab

金沢市の金沢21世紀美術館で9/1まで開催されている「チームラボ 永遠の海に浮かぶ無常の花」
今回が世界初お披露目となる、制作中の実験的な作品「光群落(Light Community)」をはじめ、5つの作品が展示されています。

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開催前日の8/8には、「チームラボ」代表の猪子 寿之さんによる会見やメディア向けの報道内覧会を開催。
今回「週末、金沢。」は、猪子さんに直接インタビューを決行!
作品の見どころなど、いろいろお話聞いてきましたよ〜!

「チームラボ」代表の猪子さんにインタビュー!

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今回の作品について教えてください!

―今回はB1Fで4作品、1Fで新しい作品を展示されていますが、どういう作品たちなんでしょうか?

猪子:歴史ある金沢での展示だから、下のフロアでは日本美術の延長にあるような作品を3つ展示していて、日本の長い歴史の中で培われた美しさを感じてもらえると思う。残りの1つは、家族で参加できるような作品。自分で描いた花が群生して、空間全体に広がっていく。子供から大人まで、作品に参加して楽しんでもらえるようなものになってる。

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空間に力強い墨跡の書が描かれた「反転無分別 - Black in White」

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自分で描いた花が空間に広がっていく「フラワーズ ボミング / Flowers Bombing」

猪子:上のフロアで展示している「光群落(Light Community)」は、非常に新しい試みになってる。おびただしい光(光るもの達)が、勝手にスピードを緩めたり速めたりしながら、空間じゅうを自律して走り回ってる。その空間に人がいることによって光の色が変わっていくんだけど、それが空間全体に連続していく。そうしてそれらが一個の、なんていうのかな、相互に関係しあって、ひとつの関わりになっていくような。大きな時間と空間が圧縮された、小宇宙のような中に自分がいて、その一部になっているような…そんな世界観の作品かな。

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無数の「光るもの達」が色を変えながら動き回る「光群落 / Light Community」

―この「光群落」の新しさっていうのはどういうところにあるんでしょうか?

猪子:やっぱりすべてが自律して動き回っているってところだね。ひとつひとつは自分の意思で動き回っているんだけれども、全体をひとつの群として見たらひとつの大きな彫刻だったり、ひとつの空間だったりする。ほんとに人類の誰もが見たことないような作品になってると思うのね。ましてやその中に身を置くことなんてないと思う。そして何よりもまだ制作中で実験途中の作品だから、金沢での会期中にも進化して、終了する頃には違う作品になってるかもしれない(笑)今後この作品が日本でいつ展示されるかわからないし、もしかしたら今後は海外でしか展示されないかもしれない。だから、今しか見ることのできない発展途中の作品を、この機会にぜひ見に来てほしいね。

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チームラボの作品について教えてください!

―チームラボの作品はお客さんの存在や行動が作品自体を変化させるものが多いですが、そういう作品はどんな思いで制作されているんでしょうか。

猪子:そうだね…世界っていうのは与えられたものではなくて、自分自身によって、もちろん全てではないけど、少しずつ変わるものだと思ってる。今いるこの世界も、多くの誰かによってちょっとずつ作り続けられたものが現在こうして存在しているわけだし。でも地域や都市にいるとさ、自分のいる世界があまりにも大きくなりすぎて、まるで自分の世界が、与えられた、独立して存在しているもののように思ってしまう。世界と自分のあいだには境界があって、自分というものが独立して存在しているかのように感じてしまうんだよね。

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猪子:でも世界は本来、自分が関与することで変わっていくものだと思ってる。自分と世界には境界なんてなくて、連続する関係なんだよね。だから自分の介入によって変化する僕らの作品を通して、世界と自分との連続性を感じてもらえるような体験が作れたら、と思ってる。自分が世界の一部である、自分と世界が連続すること自体を美しいと感じてもらえたらいいな。

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―「ここから見るのが一番」みたいな特等席がないのも作品の特徴ですよね。

猪子:そうだね。中心がない。まあでも中心ってほんとは無いんだと思う。レンズで映した世界に中心が生まれるだけで。テレビにしても映画にしても写真にしても、レンズで世界を切り取った瞬間に、世界を固定させちゃうんだよね。だけど、肉体で世界を体験するという行為、たとえば…森の中を自分の身体で歩き回る、そこに中心なんてものはないんだよ。本来、肉体と世界の関係っていうのはそういうもの。それに、人は身体が動いてる状態のときに世界を意識するんだと思う。だからこそ、中心のない僕らの作品の世界を動き回って、自分の身体と世界とのかかわりを意識してもらえれば。

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金沢でのチームラボの展示を楽しみにしてくれているみなさんにメッセージを!

猪子:僕は自分自身でも自分の認識を広げたいし、自分の価値観を広げたいし、自分の世界に対する認識を広げたいと思ってる。だからこそ作品をつくって、そこに自ら身を置くことによって、自分自身の世界への認識を広げていきたい。体験することによって、価値観は変わったり広がったりするから。

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猪子:だから、みんなが作品の中に来ることが、みんなの価値観を広げる体験になればいいな。作品の世界に身をおくことによって、世界の見方が少しずつ変わると思うのね。そうして自分自身が変わることによって、普段の世界でこれまで気づかなかったことに気付けるようになって。その感覚をもってまた来てもらえたら、作品そのものの見え方が変わったり、作品の中でも新しい発見があったり。世界の見え方が変化していくことによって、体験の質も上がっていくと思う。だからあの〜、ひとり30回ぐらい来てほしいね!

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おわりに

行くたびに新しい感動や発見が得られるという「チームラボ 永遠の海に浮かぶ無常の花」。
一度といわず何度も見に行きたくなる展示ですね!

「チームラボ 永遠の海に浮かぶ無常の花」の開催期間は9/1まで。
金沢で開催されるこの貴重な機会、逃す手はありませんよ!
ぜひチームラボの創り出す世界を体験してみてください!

チームラボ 永遠の海に浮かぶ無常の花

場所 金沢21世紀美術館
開催日 2019年8月9日-9月1日
開催時間 10:00-18:00
(金・土は20:00まで)
お問い合わせ 076-260-3581
チームラボ 永遠の海に浮かぶ無常の花 実行委員会事務局(北國新聞社事業局内)
公式webサイトで見る

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