金沢から北陸新幹線で約20分、山代温泉街に位置する人気温泉宿「界 加賀」。
2024年3月には、伝統建築棟で北陸のお酒やおつまみを楽しめる「べんがらラウンジ」がオープンし、ますます注目度が高まっています。
今回、そんな憧れの旅館に編集部が潜入!
実際に宿泊して、その魅力を体験してきました♡
「界 加賀」ってどんな温泉旅館?
「王道なのに、あたらしい。」をテーマに、全国23カ所に展開する星野リゾートの温泉旅館ブランド「界」。
今回訪れた「界 加賀」は、1624年の創業以来、多くの文化人を迎えてきた老舗旅館「白銀屋(しろがねや)」の歴史を受け継ぎ、新しい感性が息づく温泉旅館です。
「界 加賀」に泊まってみました!
いざ、チェックイン!楽しみすぎる!
開湯1300年以上の歴史を持つ山代温泉に位置する「界 加賀」。
目の前には総湯と呼ばれる2つの共同浴場があり、今もなおノスタルジックな街並みが残る温泉街にあります。
まず出迎えてくれたのが、情緒ある佇まいの伝統建築棟。
加賀藩前田家の家紋「梅鉢紋」ののれんをくぐると、高揚感が高まります♡
枠の内×水引アートのフロントホール
江戸時代後期に建築された伝統建築棟は、国の登録有形文化財。
細かな木を縦と横に組み合わせた格子「紅殻格子(べんがらごうし)」や、大黒柱と大きな丸太梁を使い金物を一切使用せず組み上げる建築方式「枠の内」など伝統的な建築があちらこちらに。
枠の内のフロントホールには、幻想的な水引のアート(「自遊花人」作品)も。
古くから伝わる日本建築の知恵や技術が詰め込まれた空間に、思わずため息がこぼれます…♡
開放感たっぷりのトラベルライブラリーでホッと一息♪
「界 加賀」の前身である「白銀屋」は、陶芸家で美食家の北大路魯山人の定宿だったことでも有名。 伝統建築棟と外回廊で結ばれたトラベルライブラリーには、北大路魯山人が酔った勢いで書いたとされる作品「いろは屏風」が展示されています。
偉大なる芸術家のダイナミックな筆づかいを、こんな間近で見られるなんて贅沢すぎる♡
山の静けさを表現した茶庭も眺められる空間で、読書をしたり、コーヒーを飲んだり、思い思いの過ごし方が楽しめますよ。
伝統とモダンが融合♡「加賀伝統工芸の間」
さぁ、気になるお部屋もご紹介!
客室は、石川・金沢の4つの伝統工芸を取り入れたご当地部屋「加賀伝統工芸の間」。
九谷焼のパネルや山中塗のアートワークなど、随所に散りばめられた作品アートを見つけるのも楽しみの一つです。
浴衣に着替えたら、地元作家が手掛けたオリジナルの九谷焼の茶器でホッと一息♪
旅の疲れが癒やされる〜♡
全室にローベッドとソファを配し、伝統とモダンを融合させたデザイン。
ふっかふかのベッドも、寝心地抜群です!
ベッドのヘッドボードに施された水引アートが、おやすみ前の女子トークに華を添えてくれますね♪
プライベート空間で湯浴み体験!湯上がりはテラス席で休憩も♪
全48室のうち18室は、なんと温泉露天風呂付き!
周りを気にせず、いつでも好きな時間に温泉を独り占めできますよ。
寝る前に星空を眺めながら入浴するも良し、朝一番に目覚めの入浴をするも良し…あ〜なんて贅沢なひととき♡
おまけに、お部屋のキーホルダーには色鮮やかな九谷焼の絵付けが。
部屋ごとに絵柄が異なるそうで、「私の部屋はどんな絵柄だろう」とワクワクしちゃいます。
器と料理のマリアージュ!会席料理に舌鼓♪
ご当地先付け、宝楽盛り(八寸・お造り・酢の物)
お待ちかねの、夕食タイム。
この日は、特別会席「のどぐろと鮑の会席」をいただきました。
魯山人の思想を受け継いだ料理の数々は、九谷焼や山中塗の器に美しく盛り付けされて登場。
料理の着物と例えた色鮮やかな器が、北陸の旬の味覚を引き立てます。
開けてびっくり!美しい〜♡
なかでも目を引いたのが、まるで玉手箱のような美しい九谷焼の小箱で提供される「八寸」。
「北寄貝 酢味噌掛け」や「五色饅頭」、「合鴨ロース苺巻き」など、色とりどりの料理が五感で楽しませてくれます。
鮑の若布包み蒸し、のどぐろの土鍋ご飯
アワビをわかめで包み込み、せいろでやわらかく蒸した「鮑の若布包み蒸し」。
わかめの旨味がほんのりうつったアワビは絶品で、肉厚の食感もたまりません♡
「白身のトロ」とも呼ばれる高級魚のどぐろは、旨みをぎゅっと閉じ込めた土鍋ごはんで提供。
身に脂がのったのどぐろの風味が、山椒の香りもアクセントと共に口の中いっぱいに広がります。
先付けからデザートまで、その土地の旬の食材や調理法にこだわった全10品料理が堪能できます。
一つひとつの料理に合わせた器とのマリアージュも必見!
器の中には、金継ぎを施した器もあるので、出会えたらラッキーかも♪
九谷焼のアートを眺めながら湯浴み体験!
露天風呂との仕切りガラスには、美しい金沢箔のあしらいが。
食事の後は、「美人の湯」とも言われる泉質が自慢の大浴場へ。
内風呂には、伝統的な4つの九谷焼様式で、それぞれ加賀の春夏秋冬を表現したアートパネルが施されています。
彩り華やかな「春」や大胆でエネルギーにあふれた「夏」など、計8人の九谷焼作家の自由な発想と個性が光る作品ばかり。
伝統工芸に包まれながらの湯浴み体験は、また格別です♡
「べんがらラウンジ」で過ごす贅沢なひととき♡
景色をじっくり眺められるようあえて低めに設計された家具。
1日の終わりは、伝統工芸棟に新設された4組限定の特等席「べんがらラウンジ」で。
ライトアップされた山代温泉の街並みを眺めながら、伝統工芸品に囲まれた空間で、夕食後の静かなひとときを過ごせます。
伝統工芸作家による器がずらり!
魅力は、九谷焼や山中塗など、約100種類の器の中から自分好みの器を選び、北陸のお酒とおつまみが楽しめるところ。
展示スペースにずらりと並ぶ器を実際に手に取り、込められた作家の想いを感じながらお気に入りの器を見つけられますよ。
どれも素敵で迷っちゃう〜…!!
選んだ器でいただけるのが、北陸のお酒とおつまみのセット。
おつまみは、「香の物」、「ナッツ盛り合わせ」、「甘味」の3種類から選べます。
(季節により内容の変更あり)
甘党2人が選んだのが、地元の菓子店とコラボした「甘味」。
この日は、小松市「行松旭松堂」の黒糖きな粉羊羹、ティラミスプリン羊羹、雪花糖♪
幻想的な雰囲気と美味しいお酒やおつまみに、グッと酔いしれます♡
加賀文化に浸るアクティビティも充実!
①金継ぎ工房で、器の修復にチャレンジ!
器を宝物として扱う「界 加賀」では、九谷焼の器に欠けや割れが生じた際に、スタッフ自らの手によって金継ぎで修復する活動を行っているそう。
2023年4月に開設された温泉旅館では初となる「金継ぎ工房」では、修復作業の見学やゲストが作業の一部に参加できる「金継ぎいろは」体験が人気です。
初めてながら上出来かも!楽しい!
技術を磨いたスタッフさん指導のもと初めての金継ぎにチャレンジ!
修復した器は、いずれまた美味しい料理を引き立てる器として使用されるのだそう。
金継ぎ体験を通して、「モノを大切にする」ことの良さを考えるきっかけにもなりました。
宿泊者のみ無料で体験できる「金継ぎいろは」は、15:30〜(6名)/16:30〜(4名)の2部制。
当日チェックイン時にフロントでの予約となるので、気になる方がお早めに!
②ご当地楽「加賀獅子舞」を鑑賞!
金沢の無形民俗文化財に指定されている「加賀獅子」を、地元工芸作家や民俗芸能チームの協力を得て、振付や衣装、音楽すべてオリジナルで制作。
勇壮な武家文化の伝統はそのままに、新しく独創的な加賀獅子舞を、毎晩21:30〜無料で鑑賞できます。
「八方睨(はっぽうにらみ)」と呼ばれる獅子頭の勇ましさは、一度見たら忘れられない!
その迫力ある舞に、思わず魅了されちゃいます♡
③茶室「思惟庵」で茶の湯体験♪
茶室は、漆塗り仕上げの木部、折り上げ天井で構成された書院風の造り。
チェックアウト前に体験できるのが「茶の湯」。
国の有形文化財である魯山人ゆかりの茶室「思惟庵(しいあん)」にて、茶師による美しいお点前を見ながら抹茶と上菓子が楽しめます。
日常の慌ただしさを忘れさせてくれる静寂の空間に、心が洗われます。
ふと目を向けると、スタッフ自ら摘みに行くという可憐な生け花が。
さりげないところにまで、ゲストへのおもてなしが伝わってきますね。
最高のおもてなしと多彩なアクティビティでゲストを楽しませてくれる 「界 加賀」。
滞在を通して、石川・加賀の魅力を再発見するきっかけになるはず!
唯一無二の非日常なひとときを、ぜひあなたも体験してみてはいかが。
「界 加賀」の基本情報 |
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料金 |
1泊31,000円~(2名1室利用時1名あたり) ※サービス料込、夕朝食付き |
チェックイン |
15:00 |
チェックアウト |
12:00 |
駐車場 |
あり |
総部屋数 |
48室 |
界 加賀
住所 | 石川県加賀市山代温泉18-47 |
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TEL | 050-3134-8092(界 予約センター) |