えっ!?蒲焼きってうなぎだけじゃないの?金沢名物「どじょうの蒲焼き」を調査!

f:id:ninomiya-shinta:20180314144300j:plain 「蒲焼き」といえば、皆さんはどんな食材を想像するでしょうか?
「蒲焼きといえばうなぎでしょ!」という回答が多いかと思います。
しかし、金沢では「どじょう!」と答える人もたくさんいるんです!

今回は金沢で愛されるソウルフード「どじょうの蒲焼き」についてご紹介!
その歴史や、提供しているお店についてレポートしていきます!


金沢の伝統食「どじょうの蒲焼き」、その歴史と魅力とは!

金沢で伝統的に食されている「どじょうの蒲焼き」。
そのルーツには諸説あります。
しかし、いずれも共通しているのは、「キリシタンが生活の糧として人々に提供していたこと」

中でも有力な説は二つあります。

①戦国時代末期から江戸時代初期に、キリシタン大名だった高山右近の下にいた信徒が広めた
②幕末から明治時代初期に、キリスト教徒の弾圧によって金沢へ流刑となった信徒が広めた

そうした伝統が連綿と受け継がれ、今に至るというわけです。

そんな浅くない歴史を持つ「どじょうの蒲焼き」。
金沢の人々に今なお愛されているのには、ワケがあります。
・軽い口当たりで食べやすい!
・栄養面も優秀!
・値段も安価!
・精のつく手軽な食材!

これらのどじょうの特徴が人気の秘密。
文化の発祥から数百年経った今なお、どじょうが金沢の食卓に並ぶ理由なんですね。

金沢で「どじょうの蒲焼き」と言えばここ!「かばやき屋」

では、金沢で長く親しまれている「どじょうの蒲焼き」がどういう風に食べられているのか。
実際に調査してきました!

f:id:ninomiya-shinta:20180314143140j:plain 今回、取材でお邪魔するのは金沢で有名なうなぎ・どじょう専門店の「かばやき屋」
金沢駅から車でおよそ10分ほどの所にあるお店です。

f:id:ninomiya-shinta:20180314143219j:plain いただくメニューはどじょう丼。
そこにお吸い物、漬物に小鉢、さらにどじょうの蒲焼き1本がついて、お値段なんと1080円!
それでは、いざ実食。
薄く焼かれた卵の下には、どじょうの蒲焼きがこれでもかというほど乗せられています。
甘めのタレがよく絡んで非常に美味。
蒲焼きのパリパリ感と、それを包み込む卵のフワフワ感との対比がたまりません。
そのうえ、ご飯には甘めのタレが絶妙な具合で染み込んでいます。
ご飯をかきこむ手が止まりません。

そして、蒲焼きをよく見るとなんと…
f:id:ninomiya-shinta:20180314143342j:plain 頭まで使われているじゃないですか!
ドキドキしながら、頭をパクリ。身よりパリパリした食感が特徴的です。
見た目はなかなかのインパクトですが、口に残るだとかは一切なく、これまた美味でした。
箸休めの小鉢も嬉しく、良い塩梅のお吸い物も体温まる一品でした。

また、この店で使用している山椒は、一般的によく使われている粉山椒ではありません。
なんと、開店以来のこだわりで粒山椒を使用しているそうです。
鼻を通る爽やかな辛みがタレの甘さを引き締め、最後の一口まで飽きることなく、完食しました。
ごちそうさまでした!

食後は、店主の山内さんにお話を伺いました。
土用の丑の日は、ランチ営業をせず、蒲焼きの販売に専念するほどに人が集まるのだとか。 うなぎはもちろん、どじょうもたくさん売れるそうです。
それに加え、最近は、外国人観光客の来店数も増加。
そこで、遠方の方々も対象に、お土産として真空パックの「どじょうの蒲焼き」の販売をスタート!
県外への展開も視野に入れているそうです。
石川県以外にお住まいの方も、自分の暮らす街で「どじょうの蒲焼き」を食べられる日が来るかも?

金沢名物どじょうの蒲焼 かばやき屋

住所石川県金沢市寺中町ホ61-10
TEL076-268-9770
営業時間11:00-15:00(L.O. 14:30)、17:00-21:00(L.O. 20:30)
定休日月曜
金沢情報webで見る

おわりに

長い歴史を持ちながら、今なお庶民に愛される「どじょうの蒲焼き」。
実際に食べてみるとイメージはガラリと変わりますよ。
県外の方も、金沢に足を運ぶ機会がありましたら、どじょうの蒲焼きを食べてみてはどうでしょうか?